『UTOPIA 最後の世界大戦』を題材にしたエピソードが収録されたライトノベルが原作ということで藤子ファンでも話題の、フジテレビ系列ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』。
いよいよ2月25日21時放送の第7話で足塚不二雄名義『UTOPIA 最後の世界大戦』が題材のエピソードが登場します!
(当会のネオ・ユートピアという名前も『UTOPIA 最後の世界大戦』から来ていますので、当会としてもかなり気にしていました。)
『UTOPIA 最後の世界大戦』は、オークション落札価格400万円以上とも言われ、当会では把握していませんがウィキペディアによると4冊しか現存しないそうです。
画面に登場するのは、この4冊しか存在しない『UTOPIA 最後の世界大戦』の本物でしょうか。復刻版に汚しなどを施したレプリカだったりしないでしょうか。(レプリカだったとしても貴重なものなので致し方ないと思います。気にするのはファンだけ…。)
また、
・『劇画毛沢東伝』『ミノタウロスの皿』のような大人向けのマンガについては、わたしよりもよく読んでいるようでした」というモノローグ
・「虫コミの初版も結構ありますよ」「『仙べえ』もおつけします。」
・『三人きょうだいとにんげん砲弾』『恐怖のウラン島』なんかも、この棚からなくなっていましたし」
などの原作の台詞やその書影がどのように映るのかということも気になります。
・フジテレビ『ビブリア古書堂の事件手帖』
ちなみに『UTOPIA 最後の世界大戦』はこれまで5回発行されています。
(1)鶴書房(1953年/絶版)
ドラマで取り上げられるのはこちらのはずです。表紙イラストは、藤子F先生ではなく、当時の人気作家大城のぼるさんによるもので、また他作家による漫画「覆面団」も収録されています。
(2)日本名作漫画館/名著刊行会版(1981年/絶版)
この版ではじめて表紙イラストを藤子F先生のものになります。新たに書き起こしています。
(3)中公コミックス藤子不二雄ランド/中央公論社 (1991年/絶版)
藤子・F・不二雄先生によって名著刊行会とは異なるイラストが描き下ろされています。書影は下記のアマゾンのページでみることができます。
藤子両先生の解説と初期作品「ユリシーズ」「おやゆびひめ」も同時収録されています。現在のアマゾンの値段はちょっと高すぎるような気がします。
(4)復刻名作漫画シリーズ/小学館クリエイティブ発行(2011年/3,990円)
鶴書房版の完全復刻版で、漫画「覆面団」も収録し、函入り、32頁の読本という豪華仕様です。ロボットのペーパークラフト(初回限定)つきです。
原本提供は松本零士先生だそうです。
(5)藤子・F・不二雄大全集版/小学館発行(2012年/1,470円)
「天使の玉ちゃん」が全話収録され、表紙イラストは、F先生による名著刊行会版のものです。
現状、手に入れやすいのは(4)(5)の2つで、お金に余裕があるなら読本など付録の多い(4)、読むだけなら(5)でしょうか。(5)でもデビュー作『天使の玉ちゃん』が全話読め、少し大きいA5版で読むことができます。
また、小学館クリエイティブのホームページのこちらには『ビブリア古書堂の事件手帖』の作者によるこんなポップも紹介されていました。
・小学館クリエイティブ『UTOPIA 最後の世界大戦』
・藤子・F・不二雄大全集『UTOPIA 最後の世界大戦』
・コミックナタリー『UTOPIA 最後の世界大戦』特集
石黒正数、吉崎観音、中川翔子らによるコメント、松本零士インタビューが掲載されています。